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【広島の歌姫】ソプラノ歌手・乗松恵美/インタビュー②
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広島を拠点に、国内外で、ソプラノ歌手として、指導者として活躍中の乗松恵美さん。
特集「パート①」につづく、オペラ「トゥーランドット」広島公演についてのエピソードをお伝えします。
さらに、日本、そして広島のクラシック界を華やかに彩る、乗松さんの素顔と秘蔵写真も公開。
これまで経験されてきた、舞台での思い出についてもインタビューしました。
「ファンの皆様へのメッセージ」もお届けします。
▼この記事を読んで分かること
◎ソプラノ歌手・乗松恵美さんの演奏活動について。
◎乗松恵美さんの舞台の思い出と、ソロアルバム。
◎ファンの皆様へのメッセージ。
この記事を読めば、ソプラノ歌手・乗松恵美さんの魅力がわかるので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 日本・広島での演奏活動や、音楽状況について。
インタビュー「パート①」では、現在、新たに挑まれている、オペラ「トゥーランドット」広島公演での「トゥーランドット姫」役について伺いました。
さらに、声楽家を志したきっかけのエピソードや、貴重な「ソプラノ歌手生活」逸話も特集。
今回は、まず、日本や広島における演奏活動についてのインタビューです。
●現在、乗松さんは日本や広島での演奏活動について、また、音楽状況について、どう感じておられますか? (山田)
(乗松)
「2021年9月現在、各地で緊急事態宣言が再発令されている中で、やはり演奏会やオペラ公演の中止や延期が続いています。
少し見え始めた明かりが、目の前で何度も消されるような思いをされている方々が、大勢いらっしゃることと思います。感染予防の安全対策としては致し方ない措置だと思います。
ただ、その中で敢えて、広島シティーオペラさんが、厳重に感染予防対策を重ねた上で、公演を実施されるのには『それでも、音楽家も舞台関係者も、一職業として生きていこうとしているのです』ということを示してくださっているのだと思います。」
「コロナ禍の中の1年半での急速なデジタルテクノロジー発展普及は、音楽家にとっても大きな影響を与えてくれていると思います。
今回のトゥーランドット公演も、有料ライブ配信されることになりました。」
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(乗松)
「全国的にもあらゆるジャンルで、自宅からライブ演奏を観覧するという環境が整ってきて、私たち音楽家にとっても、新しい可能性が拡がっている過渡期なのだと感じています。」
「それに、オペラ稽古の際、少し前までは、各自が自分の稽古の様子を、ビデオカメラを用意して録画して、稽古後に自宅やホテルに戻った後で、テレビモニターとビデオカメラを接続して、稽古の様子を確認して・・・
接続するコードが手元になければ、ビデオカメラの小さな画面を覗き込んで・・・
といった状況でしたが、今はタブレットやスマホで撮影した動画を、YouTubeにアップロードするので、共演者同士で情報共有することが出来たりと、練習の様子も変わってきました。
本当に便利になっています。
とは言え、やはり生で演奏する空間で感じる空気感は、格別なものがあると、音楽家全員が感じています。
1日も早く、心置きなくお客様に、生で直接演奏を聞いていただける環境が戻ってきて欲しいですね。」
●おっしゃるとおり、演奏会やオペラ公演の中止や延期がつづき、音楽家の皆様も、それを支える関係者の皆様にも、大変なご苦労がおありなのだということが、よくわかります。
そのような中で、このたびの「トゥーランドット」広島公演が実現することは、私たち聴衆にとっても、大変うれしく、ありがたいことだと感じます。(山田)
2. 忘れられない舞台や役柄は?
●乗松さんは、これまでに多くの舞台に立たれてこられました。オペラに関して、特に印象深かった公演や、役柄は何でしょうか? (山田)
(乗松)
「やはり私にとって人生を変えてくれた役柄は『蝶々夫人』だと思います。
最初に蝶々夫人の作品に関わった時の、演出家の松本重孝先生は、オペラ作品の楽譜や、役との向かい合い方の基本の部分を教えてくださった恩人と言って良い方です。
『蝶々夫人』と並ぶ大切な役が、《椿姫》の『ヴィオレッタ』です。
二人とも、自分の一番愛する人や子どものために自分の命を差し出すんです。
彼女たちの命を持って愛を教えてくれる姿は、いつも心打たれます。
今回の演目『トゥーランドット』だと、『リュー』という役が、その役割を大きく担っています。
リューの王子への献身を目の当たりにして、トゥーランドットは、己の中にある真実に気がつきます。
そして、王子によって暗闇から救われるんです。
1年間、この役と向かいあっているためもあると思いますが、『トゥーランドット』も私の生涯で忘れられない役になるのは間違いないと思います。」
●『椿姫』も、『蝶々夫人』も拝見し、私は感動しました。
『ヴィオレッタ』にも感情移入してしまう私ですが、特に私は『蝶々夫人』の時、一緒に観た娘と、ふたりで涙が止まらないほどの感動のうちに劇場をあとにしました。
乗松さん演じる「蝶々さん」はもちろんのこと、オペラに携われた皆様の素晴らしさ、「プッチーニが日本のことを想いながら作曲したのだ」という想いが交錯していました。
それだけに、今回の「トゥーランドット」も、心待ちにしています。(山田)
3. ファンの皆様へメッセージ
●これから初めてオペラをご覧になる皆様、熱狂的なオペラファンの皆様にむけて、メッセージをお願いいたします。(山田)
(乗松)
「長く混迷しているこの時期に、広島のオペラ文化を応援下さる皆様に、心より感謝申し上げます。
日々、互いに助け合い、想い合う温もりが、どれほど心を救ってくれるかを実感いたしております。
9月11日、12日、広島JMSアステールプラザより、みなさまの笑顔をお手伝いできる時間を発信できるように、関係者一同奮闘しております!
みなさまのご健康と、笑顔の日々をお祈りいたしております。」
●乗松さん、公演前の貴重な時間をお過ごしの中、インタビューに答えてくださり、誠にありがとうございました。
オペラ「トゥーランドット」のご成功と、今後のご活躍を心よりお祈りいたしております。(山田)
4. 乗松恵美 ソロアルバム 「Consolo~コンソーロ」
乗松恵美さんのソロアルバム「Consolo コンソーロ」には、透明感のある天使の歌声がつまっています。
バロック時代の巨匠、バッハとヘンデル、天才モーツァルト、ビゼー、プッチーニ、さらに、現代のロイド・ウェバーらの作品。
優しく慈愛に満ちた、乗松さんの歌声に、きっと癒されることでしょう。
● 購入は、こちらから▼
- オフィシャルウェブサイト
- ソプラノ 乗松恵美
5. まとめ
2回にわたり、ソプラノ歌手・乗松恵美さんの魅力をお伝えしました。
これからも、多くのクラシック、オペラファンの皆様、そして、オペラ未体験の皆様に、乗松さんの「天使の歌声」が届きますように。
「広島の歌姫」の未来が、愛と煌めきに満ちたものであるよう願いながら。
- 「トゥーランドット」
広島公演 - ライブ生配信チケット購入
乗松 恵美╱プロフィール
東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ専攻卒業。同大学大学院独唱科修了。
京都市立芸術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了、博士(音楽)号取得。
博士論文「ヒロシマを題材とした声楽作品によるアウトリーチ活動」。
マダム・バタフライ国際コンクール in 長崎 優勝。ひろしまフェニックス賞、
広島文化賞新人賞受賞。
広島市市政120周年記念式典に於いて、ソプラノ独唱。
2009年テグ市(韓国)国際オペラフェスティバルに招待歌手として参加。
(財)地域創造公共ホール音楽活性化事業、平成22、23年登録アーティスト。
同事業の支援事業アーティストとして継続登録中。
キングレコード「越天楽のすべて(’02年レコード大賞受賞)」でソプラノソロを務めCDデビュー。
2013年、ファーストソロアルバム「consolo~コンソーロ」をリリース。
現在、故郷の広島を拠点に、各地で演奏活動を行う。
日本演奏連盟、日本音楽学会、「ヒロシマと音楽」委員会会員。
NHK文化センター、エリザベト音楽大学、比治山大学短期大学部講師。
ミリオンコンサート協会所属。藤原歌劇団正団員。