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筆の里工房 企画展『慈雲からのメッセージ』
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「日々是好日」「少欲知足」「主人公」......。どこかで聞いたことのあるこれらの言葉には、人生を豊かに過ごすための深い智慧が込められています。そんな言葉の数々を味わい深い筆致で書き残したのが、江戸時代の僧侶「慈雲」。現在、熊野町の「筆の里工房」で開催中の企画展『慈雲からのメッセージー白と黒のパワースポット』では、慈雲の貴重な作品が展示されるとともに、各作品にわかりやすい解説が添えられています。あなたの心に響く作品が見つかるかも!?
▼この記事を読んで分かること
◎筆の里工房とはどんな場所か。
◎筆の里工房の見どころ。
◎開催中の企画展の内容。
◎展示に凝らされた工夫や見どころ
この記事を読めば、ドライブがてら立ち寄るのにおすすめしたい「筆の里工房」の魅力がわかりますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.「筆の里工房」ってどんなところ?

生産量日本一!広島が誇る「筆の町」の博物館
広島市の南東方向に位置する熊野町は、筆の一大産地として有名です。筆の生産における全国シェアはなんと約80%! そんな熊野町に平成6年にオープンし、地域内外から多くの人が訪れる「筆の里工房」は、筆専門の博物館として国内でも唯一無二の存在です。
年間を通じて個性的な企画展を開催
筆の里工房では、個性豊かな企画展を一年中開催しています。今回ご紹介するのは比較的大人向けの展覧会ですが、夏にはやなせたかし展、秋には日本画・洋画展、また年末にかけては毎年恒例の絵手紙展など内容はじつに多彩。東広島市に住む筆者も、時には子連れで、時には一人でしばしば訪れています。
2. 興味しんしん!『慈雲からのメッセージ』展
「小釈迦」と呼ばれた江戸時代の僧侶・慈雲

さて、筆者は先日、筆の里工房で開催中の『慈雲からのメッセージ―白と黒のパワースポット』に行ってきました。
※展示は前期(4/19~5/18)・後期(5/20~6/22)にわかれています。今回ご紹介するのは5/18までの前期展示分になります。
慈雲(じうん)とは、江戸時代後期に京都や大阪で活躍した真言宗の僧侶。修禅に打ち込み、多くの庶民に法を説いて回ったため、「小釈迦(しょうしゃか)」とも呼ばれるそうです。
慈雲という名を聞いても実はピンとこなかったのですが、仏教やお寺が好きなので興味しんしん。チラシには「人生を豊かに過ごすためのメッセージをわかりやすい解説とともに紹介します」とあります。これは楽しみ!
3. 筆の里工房へ、いざ!
博物館の名物!? 世界一の大筆

こちらが筆の里工房の正面入り口。
表には、企画展の大きな垂れ幕がさがっています。開館から30年余り経っていますが、近年リニューアルされ建物はとてもきれい。入り口でチケットを購入し、地下にあるメインの展示会場へと階段を下りていきます。

と、階段の途中でいきなり大きな筆が目に飛び込んできました! こちらは長さ3.7m、重さ約400kgの「世界一の大筆」。博物館に常設されており、見どころのひとつです。
では、本題の企画展へ行ってみましょう!
味わい深い書と、親しみやすい解説

企画展の入り口に到着。正面に肖像画のようなものが見えます。

こちらが慈雲さん。深みのあるお顔をされています。

イラストで描かれた慈雲さんも、なんだかかわいいですね。

大変多くの展示作品があるなかで、個人的に目にとまったものをご紹介していきます。

作品の前にはこんなポップが。解説を書いたのは、イラストの学芸員さんなんですね。「僧侶の書」というと敷居が高そうですが、丁寧な解説があるので誰もが楽しむことができます。


一方、こちらには僧侶の方による解説が書かれています。わかるようでわからない言葉の意味……しばらく考え込んでしまいましたが、なぜか印象に残っています。

地元のお坊さんによる書も展示されていました。書いたご本人によるコメント付きで、思いが伝わります。
このように、ただ作品を並べるだけでなく、それぞれの意味の解説、仏教の基礎知識、地域の方の協力による展示など随所に工夫が凝らされています。
企画内容は若手の学芸員さんが力を入れてされているとのことで、作品への思いや見る人への気遣いを感じて、思わず感動してしまいました。
ほかにも筆の里工房にはたくさんの見どころがあり、またお土産物やカフェも充実しています。ぜひ風の心地よいこの季節、ドライブがてら訪れてみてはいかがでしょうか?



4. まとめ
・熊野町は日本一の筆の産地
・世界一の大筆は必見
・現在の展示は江戸時代の僧侶・慈雲からのメッセージ
・親しみやすい解説や工夫を凝らした展示は必見
- 名称
- 筆の里工房
- 住所
- 広島県安芸郡熊野町中溝5-17-1
- TEL
- 082-855-3010
- 時間
- 午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 休館日
- 毎週月曜日(祝日の場合翌日)
- 入館料
- 大人800(600)円 小中高生250(200)円 未就学児無料
( )内は20名以上の団体料金
- ホームページ
- 筆の里工房ホームページ