Vol.41_ダイエットについて

薬剤師会レポート_41

「見た目のためにダイエットしたい」
「健康のためにもっと痩せねば」…
美しく健康であるために、痩せ願望を持つ方
CHIC世代は多いもの。
でも、ダイエットは正しく行わなければ
逆効果になってしまう危険があります。


●そもそもどうして太るの?

なぜ太ってしまうのか。答えはシンプルで、摂取カロリー(食事量)が消費カロリー(運動量)を上回っているからです。ですから体重を減らすには、「摂取カロリー(食事量)を減らす」もしくは「消費カロリー(運動量)を増やす」ことがダイエットの大原則です。肥満は万病の元とも言われ、高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病の原因となり得る一方で、過度なダイエットは貧血・拒食症・月経異常といった弊害を引き起こす可能性もあります。ダイエットの目的は、ただ痩せることではなく、減量後も体重維持ができているか、太りにくい生活習慣を身につけられているかにあります。

●正しく痩せる①食事

ただ単に食事量を減らすだけでは、健康的なダイエットは難しくなります。食事の基本は「栄養バランスのとれた食事」を「3食規則正しく食べること」。脂質や糖質の多いコンビニフードやインスタント食品、野菜の少ない食事、夜遅い食事、アルコールの多量摂取では健康的な減量は目指せません。タンパク質やビタミン・ミネラルを積極的に摂取しましょう。なお、満腹中枢が刺激されるまでには食事開始から時間がかかるため、早食いはダイエットの大敵です。また、基礎代謝が低い人の場合、食事量を減らしても減量にあまり変化が出ないこともあります。

●正しく痩せる②運動

健康的に痩せるには、運動も欠かせません。特に有酸素運動は脂肪を燃焼させる運動です。ウォーキング、ジョギング、自転車、水泳などをできれば20分以上(5分・10分でも可)行い基礎代謝を上げましょう。また、有酸素運動に筋トレを併用することで、より多く脂肪を減らせ、エネルギーを消費しやすい体になります。運動はすぐに効果が出るものではありませんが、長く続けることが痩せる近道です。

●これらも実践してみよう!

ダイエット中は食事から摂る水分が不足しがちなので、水分はこまめに補給しましょう。過食防止にもなります。睡眠不足はホルモンバランスを崩し、食欲増につながります。質のいい睡眠をしっかりとりましょう。記録することは減量への意識づけになります。毎日体重や体組成を測るようにしましょう。

●危ないサプリに要注意!

世の中には、ダイエットサプリと呼ばれるものが多く存在します。これらはあくまで、ダイエット中の食生活をサポートするためのものです。また、「飲むだけで痩せる」などを謳うサプリメントがインターネット上で購入できたりしますが、サプリは食品に分類されるため薬のような厳しい規定がなく、危険なものもあります。飲むだけで簡単に痩せるものなどないと覚えておきましょう。プロテインは、タンパク質を摂取するためのサプリですが、これは食事の代用品とはなりません。加えて、必要以上の摂取は脂肪の増加につながります。


1日の適正エネルギー摂取量(目安)


●おわりに

持病のある方、医薬品を服用している方は、サプリの摂取が病状の悪化や薬の効果に影響する恐れがあります。必ず医師・薬剤師に相談しましょう。ダイエットに関する悩みも、気軽にかかりつけ薬剤師へ相談してみてください。


薬剤師会_DATA_201910


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