大塚製薬株式会社 中国支店
支店長/迫上 智博さん

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大塚製薬株式会社 中国支店
支店長
迫上 智博さん

【プロフィール】
昭和49年、鹿児島県生まれ。幼少期を大阪・京都、小学5年〜高校までを高知で過ごす。高知追手前高校、立命館大学卒業。 2000年11月、大塚製薬株式会社へ中途入社(消費者商品営業部)。その後、大阪支店、徳島支店、京都支店で営業所長を歴任。2017年2月には大塚インターナショナル アジア・アラブ事業部へ異動となり、新規エリア開拓のため、中国四川省やバングラデシュへ。2019年11月より「ポカリスエット」や「「カロリーメイト」など消費者製品を扱うニュートラシューティカルズ事業部へ。東北支店支店長を経て、2023年11月より現職。
健康維持の秘訣は、社用車を使わないこと。愛飲家であることも相まって、移動は公共交通機関と自分の足で。前支店時代から続ける習慣だそう。
単身赴任中のため、休日は家事全般をこなす。また、いつか別の地域への異動が待っているからこそ、広島の街の隅々を散策する日々。「もっと文化や歴史の見識を広げたい。それが仕事での視野の広さにも繋がる」と話す。


経験を糧に、
時代に合わせた経営管理を


 大学卒業後に勤めていたメーカーが業績不振で買収され、これを機に転職したのが大塚製薬。医薬品の技術を転用した独創的な製品開発に惹かれ、何より目に見えるモノを自信を持って扱いたかったと当時を振り返ります。最初の配属先は大阪。営業先で一蹴されることも数知れず、大阪時代に商売の基本、その厳しさを叩き込まれたそう。一方、その後に転勤した徳島は大塚グループ創業の地。県民の多くがグループの関係者という温かさと厳しさが混在する場所での仕事は、やはり貴重な経験だったと語ります。エリア開発のため、バングラデシュでの勤務も経験。当時、世界最貧国と呼ばれたその国で、自社製品が受け入れられ、ビジネスとして成り立つのかを調査。人脈も事務所もないゼロからのスタートでしたが、現地に徳島の企業があったことで「大塚」の名が距離を縮めてくれ、そこから人脈を開拓していきました。「戸惑いも難しさもありましたが、答えが見えている仕事は面白くないので、自分の性には合っていたと思います。日本ではなかなかできない経験ですからね」と迫上さんは笑います。
 2023年秋には中国支店のトップに。一般製品の事業と医薬品関連の事業の両輪を持つ同社。ゆえに健康な人にも病気の人にも幅広く製品を届けられる強みを持ちます。一方で、先行きを予測することが難しい今だからこそ、横断的なコミュニケーションが大切。「支店長になってまず、縦割りの組織にコミュニケーションという横串を刺しました。社内のコミュニケーションが活性化すると『先方がこんなことに悩まれています』『それならこういう方法を知っています』など、個人では解決できなかったいろんなアイデアが出てくるんですよね。内部ネットワークを拡充させたり関係者以外も会議に出席してもらったり、常に連携を意識しています。目先の数字も大事ですが、今は苦しくても中長期で『あの時やっておいてよかった』と思いたいですから」。こうした視点もまた、海外での経験から得られたと話します。
 また、自治体との包括連携協定にも積極的。フレイル対策やプレコンセプションケア啓発、クーリングシェルターへの協力など、これまで自治体や医療機関が独自で活動してきた取り組みに、自社が持つエビデンスやノウハウを惜しみなく提供。現在は認知症という社会課題にも取り組み始め、認知症患者やその家族のための包括的な支援の提供を目指し活動しています。手間もコストもかかるのにメリットは?の問いに迫上さんは答えます。「よく聞かれますが、人々の健康に貢献するという自社の理念を、ただ実践しているだけですよ」。




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大塚インターナショナル
アジア・アラブ事業部時代
アラブ首長国連邦(UAE)にて