マイライフ株式会社 代表取締役 糸賀 誠さん

vol47_糸賀誠さん
マイライフ株式会社 代表取締役
糸賀 誠さん

【プロフィール】
1962年生まれ、島根県出雲市出身。大学卒業後、地元の島根に帰りたいと王水堂薬品株式会社(現株式会社エバルス)に入社。ところが1年目から広島営業所に配属となり、広島・呉地区で営業職を11年経験。34歳で独立し、1997年8月有限会社マイライフを設立、同9月にオール薬局吉浦店を開局。オール薬局は2022年5月現在、広島、岡山、島根に43店舗を展開中。また、医業経営コンサルティング事業では、これまで約150院の開業支援に携わる。2019年、呉にヘルスケア複合施設「オールファーマシータウン」をオープン。タニタとコラボしたカフェが一躍話題に。2021年10月には南区青崎、岡山県倉敷市にヘルスケア複合施設2号店・3号店を同時オープンした。日々のリフレッシュ法はゴルフで、なんとハンデ0の腕前。また、自身も健康寿命延伸のための組織「オール健康くらぶ」の会員であることから、毎日たくさん(ゴルフの日には1日18,000歩!)歩くのが健康法。


〝薬局だからできること〟を探し続けて。

 医薬品の卸売をしながら抱いていた「いい薬局とは…」の思い。それを作りたいと独立起業しますが、当時は院外処方が一般的となる一方、医師による「処方権」が薬局の持つ「調剤権」より力を持ち、薬局はただ薬を出すだけの場所。丁寧な説明、ミスのないチェック体制、何よりかかりつけ薬局として患者さまに寄り添うためには、思いを同じくするクリニックこそが必要だと感じ、医業経営コンサルティングの事業をスタートさせたと振り返る糸賀さん。開業支援では〝その地域にない、必要とされる診療科のみを誘致〟することを徹底。だからこそ患者さまに喜ばれ、自然と医師や薬剤師が集まってくる成功モデルを手にしました。また、中国地方3県に展開する40以上の薬局も一つとして同じ形のものがありません。プライバシーの配慮、スムーズな業務など常によりいい薬局とは何かをテストし続け、ようやく完成形に近いものが見えてきたと語ります。「処方箋を持って入るだけではなく、これまでにない形の薬局を作りたいとずっと考え行動してきました。結果、いま私たちが行っているのは薬局を作るというよりは、地域に必要とされるコミュニティを作ることだと言えます」。
 こうした理念の集大成となるのが、生活習慣病の予防、改善から治療までワンストップで終わる日本初のヘルスケア複合施設オールファーマシータウン。健康的な食事を提供するタニタカフェとコラボしたカフェや、健康チェックや栄養相談ができるラボ、がんについて正しく学べる設備や運動教室(呉)など、健康について無関心な人でも生活習慣病を予防、改善できる場所として連日賑わいを見せ、2023年には東広島に産科併設の新施設を開業予定です。この他、呉の薬局では自分の眠りがレポート化できる睡眠計測サービス「ねむりの窓口」を、また月に500名以上が利用する、がんについて正しく学べる「みんなのがん学校」では民間企業として県内のがん検診受診率の向上に寄与しています。
 すべての根底にあるのは、地域の皆さまの健康寿命を延ばしたいという強い思い。入院して初めて食事指導を受けられるのではなく、入院しないために食事指導を受けられる場所を。体調が悪いから病院に行くのではなく、悪くなる兆候があれば受診を勧められるように。薬局だからできる、薬局を超えた存在へ。それがいまの夢なのだと糸賀さんは語ります。「ロマンがなければ新しい価値は生めません。このロマンを操縦桿にしながら本当に地域のために役立っているかを見極め、これからもこれまでにない薬局の可能性へ挑戦していきたいですね」。




「ねむりの窓口」は、オール薬局・オールラボを通じて利用できる、睡眠計測・健康アドバイスサービス

「ねむりの窓口」は、オール薬局・オールラボを通じて利用できる、睡眠計測・健康アドバイスサービス。専用の睡眠センサーを活用し、睡眠情報を分かりやすく可視化します。センサーで「はかり」、レポートで「わかり」、アドバイスで「きづく」ことで、行動を「かえて」いくことをお手伝いしてくれます。