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中村百合恵・吉光みつえ「薫風に靡く錫と籐の姉妹展」【福屋八丁堀本店】
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錫(すず)がもつ柔らかな輝きは、永い歴史の中で世界中の人を魅了し続けています。
籐(とう)は「ラタン」とも呼ばれ、自然素材ならではの質感と風合いが特徴的。
今回は、素敵な「錫と籐」の魅力をお伝えします。
お気に入りの逸品をみつけて、夏をおしゃれに心地よく過ごしましょう。
▼この記事を読んで分かること
◎中村百合恵さんの「錫」作品について。
◎吉光みつえさんの「籐」作品について。
◎「錫と籐 姉妹展」の詳細。
この記事を読めば、中村百合恵さんと吉光みつえさんの姉妹展についてわかるので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 中村百合恵さんと、吉光みつえさんについて。
広島市中区八丁堀の福屋八丁堀本店にて開催中の「中村百合恵&吉光みつえ【薫風に靡く錫と籐の姉妹展】」へ行ってきました。
毎年、全国各地で開催されている姉妹展です。
中村百合恵さんは、東京の立教大学を卒業後、大阪の伝統工芸である錫器に出会い、錫製品を扱う老舗に嫁ぎ、「家業の錫器を自分でも作ってみたい」と、趣味で錫細工を習い始めたのがきっかけなのだそう。
吉光みつえさんは、立教大学在学中に、キャンパスそばの籐工房にて、籐工芸を習い始めたのがきっかけということです。
姉妹ともに「趣味でやってみようかな?」という気持ちからスタートし、今はプロの作家になったという経歴の持ち主です。
中村百合恵さん、吉光みつえさんともに、筆者と同じ、広島女学院の卒業生ということもあり、この姉妹展を毎年たのしみにしています。
2. 錫作品の魅力/中村百合恵
錫のかたまりを鉄の器に入れて230度前後で熱すると、液状になります。
それを型に入れ、厚さ2、3ミリの板にします。
その後に、模様が刻まれた金づちで板をたたくと、模様が表面につきます。
それを金属製の台に乗せて木づちなどでたたき、器の形に仕上げるのだそう。
花生
錫は、高いイオン効果による殺菌作用があるため、「錫の器に入れた水は腐らない」とのこと。
水を傷みにくくするため、錫の花瓶に切り花を飾ると、お花が長持ちします。
お花がシンプルな色とデザインに映えますね。
皿や猪口など
錫は熱伝導率がよいので、ビールグラスや猪口にお酒を注ぐと、すぐに器を冷やすことができます。
さらに、お酒の口当たりをまろやかにするのだそうです。
しかも割れず錆びないため、人体への影響がない金属です。
美しさと柔軟性を兼ねそなえ、磨くと輝きを放つのが特徴。
人気の「おしぼり皿」。
普段使いにもぴったりですね。
「日常生活にぜひ、錫の器を取り入れてみてください。」と話す、中村百合恵さん。
「現代の暮らしにあったモダンな皿や器」が中村さんのコンセプト。
展示でも、和の心と個性が光る作品がそろっています。
中村さんの作品は、「ゆり工房」から購入することもできます。
- ゆり工房 ホームページ
- ゆり工房
今回、筆者は、2種類のお皿を贈答用に買いました。
金のアクセントに惹かれた丸い皿と、桜の形の皿です。
3. 籐作品の魅力/吉光みつえ
籐は、rattan(ラタン)といい、熱帯や亜熱帯に自生するヤシ科のつる性植物。
日本では採れないため、100%輸入されます。
そのため、「籐や布などのパーツは海外から取り寄せ、買い付けにも行きます。」と話す、吉光みつえさん。
籐は通気性がよく、見た目も涼しげなので夏にぴったりですね。
ファッションとインテリア、どちらにも取り入れやすい素材です。
バッグ
「地球上最長の植物」ともいわれる籐は、繊維層の集まりなので、強くてしなやかです。
そして、軽いのが特徴。
籐製品を作る時は、水に濡らしながら編んでいくのだそうです。
あらかじめ色をつけた籐を編み込んだり、完成した後に染色したりする場合も。
吉光さんはいくつかを並行して編みあげるため、最短3日ほどで完成することも。
ベーシックなデザインから、個性的でおしゃれなもの。
色もバリエーション豊富な籐バッグは、吉光さんのこだわりが光ります。
1つ持っていると、カジュアルからフォーマルなシーンまで着こなしが洗練されるはず。
インテリア小物
スマホを置くことができる「携帯スタンド」も便利なアイテム。
大人気だそうです。
アクセサリー
籐や錫でつくられた「ペンダントトップ」も素敵です。
その日の気分や季節によって、ペンダントトップを替えることができるのがポイント!
籐のペンダントトップは購入した後に、コーヒや紅茶で染めることもできるのだとか。
ペンダントトップは筆者も購入し、お気に入りのアイテム。娘と一緒に使っています。
※吉光さんの籐作品は、展示販売の期間中のみ購入できます。
4.まとめ
中村百合恵さんと吉光みつえさん姉妹による、作品の数々をご紹介しました。
涼やかな表情のお皿、花生、アクセサリーなど日常使いの錫の器たち。
色や形、個性豊かに編みこまれた籐のバッグや盛りかご。
ひとつひとつが「手作り」のため、オンリーワンの品ばかりです。
鮮やかで、美しい錫や籐の逸品は、日常の空間にあるだけで心が豊かになっていくことでしょう。
華やかで上品な魅力にあふれた錫と籐のアイテムに、皆さんも触れてみませんか?
中村百合恵 (Yurie Nakamura)╱プロフィール
広島市出身。立教大学文学部卒業。
大阪の伝統工芸である錫器に出会い、現代の暮らしに合ったモダンな皿や花器の製作に取り組んだ。
1997年 ゆり工房を設立し、プロ作家に。
その直後第20回ハンドクラフトフェアで新人賞を受賞。
“和心伝新”(和の心を新しく伝える)をコンセプトに、地元大阪・神戸、名古屋、東京などの都市圏で展示会を毎年開催中。
大阪あべの辻調理技術研究所非常勤講師
大阪商工会議所女性会連合会会員
吉光みつえ (Mitsue Yoshimitsu)╱プロフィール
広島市出身。
1973年 立教大学在学中、籐工芸家長谷川正勝氏に師事し、籐工芸の創作を始める。
1977年 大学卒業とともに広島市に帰り、籐工芸教室の講師を始める。
2000年より、大阪梅田阪急、芦屋大丸、甲子園都ホテル「NUNOKAME」、須磨大丸、難波高島屋、東京三田アスプルンド、麻布十番紅中、日本橋三越など、京阪神各地や東京にて「錫と籐の姉妹展」を開催。
2002年 神戸ポートピアホテルにて、関西日米婦人会主催のJAWKアートショーに参加。
海外の女性にも籐工芸の魅力を紹介。
現在 広島市にて籐工芸教室を主宰。
バッグ、インテリア小物などを中心に創作活動を続けている。
薫風に靡く錫と籐の姉妹展 ~中村百合恵&吉光みつえ~
2023年6月15日(木)から、6月21日(水)まで開催
- 名称
- 薫風に靡く錫と籐の姉妹展
~中村百合恵&吉光みつえ~
- 住所
- 広島市中区胡町6-26
福屋八丁堀本店 6階 漆ジャパン
- TEL
- 082-246-6111
- 時間
- 10時30分~19時30分
最終日 17:00 閉場
- ホームページ
- 福屋八丁堀本店