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喧噪を離れ、非日常の空間へ。「佛通寺」訪問レポート
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広島県三原市の「佛通寺」は、県内屈指の紅葉スポット。
毎年秋には、多くの人が美しい紅葉を求めて訪れます。
しかし、心身をリフレッシュをするなら、あえて人出の少ないオフシーズンに行ってみるのはいかが!?
今回は、お寺好きの筆者がおすすめしたい佛通寺の見どころをお伝えします。
喧噪を離れた「非日常」を味わいに、三原まで足をのばしてみませんか!?
▼この記事を読んで分かること
◎佛通寺とはどんなお寺なのか。
◎門前や境内の雰囲気、おすすめのおみやげについて。
◎定例イベント情報。
この記事を読めば、中四国随一の名刹である「佛通寺」の魅力がわかるので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 佛通寺ってどんなお寺?

「歴史ある禅寺の大本山」「広島屈指の紅葉の名所」「雪舟や種田山頭火ゆかりの寺」……。
さまざまなキャッチフレーズで表すことのできる「佛通寺」。
訪問前に基本的な情報を知っておくと、お参りがより楽しめるはず!
600年以上の歴史を持つ中四国随一の名刹

三原市の山中で600年以上の歴史を刻んできた佛通寺。
そのはじまりは、室町時代にまでさかのぼります。
最盛期には3000以上の末寺を持つ国内屈指の大本山(宗派を取りまとめる大きな寺)となりましたが、時代の流れによって徐々に勢いは減退。
しかし、今でも参禅道場(禅僧の修行道場)を持つ中国地方以西で唯一の大本山としてその名を知られています。
近年は海外からも関心が高まる
佛通寺を含む禅宗のお寺では、ご存じの通り「坐禅」をおこないます。
近年は、海外、とくに欧米で「ZEN」の人気が高まっている様子。
佛通寺にもフランスやドイツなどから来訪者があり、むしろ日本人よりも坐禅への関心が高い方が多いのだとか。
日本では各地に当たり前のようにあるお寺も、世界的に見れば貴重な存在なのかもしれませんね。
2. 気持ち静まる門前エリア

駐車場に地図がありました。全体はかなり広いようですが、ここからどんな空間が広がっているのでしょうか!?
さあ、非日常の世界へ……。
まるで生きた龍のよう!? 結界の川

寺の参道沿いには佛通寺川が流れています。
別名「活龍水」と呼ばれるこの川は、聖域と俗世間とを分かつ結界となっているのだそう。
川をしばらく見つめていると、「活龍水」の名の通り、流れる水のうねりが生きた龍のように見えてきます。
ちょっと足をのばして「開山堂」へ

川を挟んで本堂の反対側を見ると、上へ向かう階段があります。
運動もかねてのぼりはじめると、森の新鮮な空気に自然と気持ちがすっきりとしてきました。

たどり着いた場所には、佛通寺を開いた祖師方をまつる「開山堂」や、

文化財となっている真っ赤な「多宝塔」などがあります。

夏の日差しも樹々によって和らげられ、自然の心地よさを感じられました。
3.「禅」の世界を味わう本堂エリア

いよいよ橋を渡って山門をくぐります。わざわざ京都へ行かなくても、広島で禅の世界を味わうことができますよ!
美しい枯山水の庭


佛通寺川にかかる巨蟒橋(きょもうきょう)を渡り、山門を抜けると、目に飛び込んできたのは美しくととのえられた枯山水の庭。
「枯山水」とは禅寺に多く見られる庭園で、石や岩で水を表現しています。
この光景を見るだけで、背筋がすっと伸びるよう。
「あけはなつや 満山のみどり」

山深い寺のため、耳を澄ましても聞こえてくるのは鳥の声や風の音ばかり。
水墨画家の雪舟も、修行僧として一時期をこの寺で過ごしたと伝えられていますが、同じ風景を見ていたのでしょうか。


また、著名な俳人の種田山頭火がここを訪れた際、「あけはなつや 満山のみどり」という詩を残しています。
この短くそぎ落とされた表現から、山頭火の感動がダイレクトに伝わってきますね。

緑の濃い季節には、このような景色を楽しむことができます。
佛通寺ではフォトコンテストなども行われており、カメラ好きの方々がさまざまに魅力を切り取っているのでぜひご覧ください!
おススメのおみやげ♪
納経堂ではお土産物を販売しています。
筆者のおすすめは、「観音さんのしょうが湯」。
袋の説明書きによると、「化学肥料等に頼らない有機栽培(オーガニック)のショウガや大麦若葉を使用し直火釜にてじっくりと焚き上げ、佛通寺本尊の真前にて、みなさまのご健康とご多幸をご祈祷したしょうが湯です」とのこと。


寒い季節はもちろん、夏は氷をたっぷり入れてさわやかなジンジャーティーに。
家族や友人はもちろん、自分へのお土産にもおすすめです!
4. 定例イベントでさらに佛通寺の魅力を味わう
せっかくお参りするなら坐禅もしてみたい。
そんな方には「月例坐禅会」がおすすめです。
月例坐禅会

月に一度、佛通寺の禅堂にて坐禅会が行われています。
初心者も歓迎とのこと。
ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。
・日時:毎月第一土曜日の午前10~11時
・参加費:一般1,000円、高校生以下無料
・申し込み:実施日の前日正午までに佛通寺(電話0848-66-3502)へ電話をしてください。
秋の特別拝観

ここまで紅葉以外の佛通寺の魅力をご紹介してきましたが、やはり佛通寺といえば……紅く染まった美しい景色が見たいですよね。
毎年、紅葉シーズンの約一ヶ月間限定で、普段は見ることのできない佛殿や本堂が開放されます。
・期間:11月頃(見ごろにより定められる)の約一ヶ月間、毎日8~17時
※紅葉の状況により終了期日が変更となる場合があります。
・入場料:大人500円、大学生以下無料
この時期は車が大変込み合うようなので、余裕を持ったスケジュールで訪れることをおすすめします。
5. まとめ
・佛通寺は門前から「非日常」を味わえる
・文化財や歴史ある建物、自然がいっぱい
・家族や友人・自分へのお土産も見つかる
・定例イベントでさらに佛通寺を味わえる