株式会社広島マツダ 代表取締役会長兼CEO 松田哲也さん

松田哲也さん
株式会社広島マツダ 代表取締役会長兼CEO
松田 哲也さん

【プロフィール】
49歳。広島市出身。関西大学法学部卒。1993年神戸マツダモータース入社。神戸マツダモータース在職中に阪神淡路大震災を経験する。1995年地元広島へ帰郷し、同年㈱広島マツダへ入社。社長室長、管理本部長、副社長、取締役社長と歴任し、2015年12月には10年間の節目を機に、46歳という若さにて社長職を後進に譲り、同社代表取締役会長兼CEOに就任、現職。2016年9月には、平和の象徴である広島平和記念公園を一望できる「おりづるタワー」をオープン。広島の復興と希望、そして未来を感じてもらえる場所を目指す。
「happyhappy(あなたの幸せが私の幸せ)・spechigher(誠実な努力で日々成長)」を経営理念に掲げ、マツダディーラーだけでなく、輸出入事業やICT事業など、事業の多角化・グローバル化を進めている。


それぞれが自由な発想で自己実現を達成できる。
そんなワクワクする会社を!


おりづるタワーへ込めた思い
「当時からやりたい事業がたくさんあって、けれど全然時間が足りなくて…。そこで自分は自由な時間と自由な感性で新しいことに挑戦しようと思ったんです。つまりは見えなかったものを見たかったんですね」。46歳という若さで社長職を後進に託した理由をそんな風に語る松田哲也さん。その挑戦のひとつが、一昨年の秋にオープンした『おりづるタワー』です。2010年、ビル買い取りの話が持ち上がった際、普段は人の入れない屋上に立ち入り目の当たりにした景色が、松田さんの心を突き動かしました。この風景をもっと多くの人に届けなくてはいけない。そして広島に生きる人間として、余所の資本ではなく広島の資本で形にしなければ。それは自分にしかできないことではないか│。そうした思いが結実した『おりづるタワー』は未来的な平和の象徴として羽ばたき、オープンから1年半、広島での認知度は上々。目下の課題は県外・海外からの来場者の増加です。

いきいきと働ける会社づくりを
社長職を辞したもうひとつの理由が〝引き際〟。「広島マツダは誰でも社長を目指せる会社」、普段から口にしていたその言葉を身を以て体現することで、自らの理念を全社員に届けました。そもそもワークライフバランスという言葉は大嫌い。辛いことも多いけど仕事の中にこそ人生があると言い切ります。だからこそ、タイムカードに支配されるのではなく、もっとのびのびと仕事ができる場の創出を願い、1月にはこれまでの事務所を『LDKオフィス』へと大幅改装させました。バーカウンターに畳の小上がり、ソファにバルコニーまで配置されたオフィス内は、さながらオシャレなリビング。まさに〝仕事とプライベートの境界がない〟からこそストレスフリーだと語る松田さんの理想形と言えるこの空間の中で、それぞれが自由に自己実現していくことが、会長職となった今の希望でもあります。「ここにいればワクワクするような会社、その具現化のために私が象徴的な存在となって、これから会社の主軸になっていく若者たちの背中を押していければと思っています」。今後は、カーディーラーとしてはもとより、社員自らが企画立案したアイデアによってそれを起業させていく全く新しい企業形態プロジェクトを進行中。勇往邁進する先には、未だ見果てぬ景色があるようです。




LDKオフィス(おりづるタワー事務局)
1月に改装を遂げた「LDKオフィス(おりづるタワー事務局)」。我が家のように寛いだ雰囲気で仕事や休憩ができるうえ、就業後はお酒が飲めるバーにも変身。


英ロータスの正規ディーラー『ロータス広島』
2月に南区出汐にオープンしたばかりの、英ロータスの正規ディーラー『ロータス広島』。広島マツダのレーシングチーム『HM RACERS』の活動拠点でもあります。