シリーズ第4回「不安と向き合い、チャレンジを楽しむ」

Brain-Wellness
第4回
「不安と向き合い、チャレンジを楽しむ」


今注目のインフィニットマインドが
脳の健康を保つための実践的なヒントを
専門家の視点で解説します。


《「心理的危険状態」とは 》

「新しいことを学ぼうとするが、なかなか頭に入ってこない」というお悩みは、多くの方が持っているようです。それもそのはずで、自分の脳内にない情報は、実は脳が拒絶反応をすることがわかっています。新しいという曖昧性に対して、脳は不安を感じやすく、前進しにくいのです。私たちの脳は進化の過程から、パターン認識や習慣化には長けていますが、不確実性を嫌うようにできているようです。

不安が過剰なストレスをもたらすことは「心理的危険状態」とされており、その典型的な反応として、次の3つが挙げられます。


ファイト…戦う
フライト…逃げる
フリーズ…その場に立ち尽くす


このように、心理的に危険な状態という脅威にさらされると、モチベーション、集中力、アジリティ(敏捷性)、協調行動、自制心、目的意識、さらには全般的なウェルビーイングも落ち込むことが分かっています。

加えて、脅威を感じると、ワーキングメモリー(作業記憶)の働きが著しく低下することもわかっています。問題解決に取り組もうとしても、一度に多くを頭の中に留めておけず、長期記憶から多くの情報を引き出すこともできなくなってしまうのです。
 (Harvard Business Review『自分の脳について無知なままでは、不確実性に対処することはできない』)


《「心理的安全性」の確保から始めましょう》

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新しいことを学ぶ時の不安や脅威から解放される一つに「心理的安全性」という言葉があります。これは「チームや組織内で自分の意見や感情を自由に表現でき、拒絶を恐れずに行動できる状態」のことです。

個人の学びの場面に置き換えると、新しいことを学ぶ喜びや新たな出会いを楽しむ過程に楽しみを設けることがモチベーションへとつながります。自分の好きなものに例えて学ぶことや、学ぶ前に自分の好きな音楽などを聴いて自身が高揚するスイッチを入れることで、学ぶモチベーションが高まります。

また、取り組む際には、「目的やゴールを明確に」して、「小さなタスクに分解」し、自分へのちょっとしたご褒美を用意するなど「報酬を決める」ことで脳の不安を取り除き、楽しんで学ぶことも効果的です。

人は心理的に安全な状態にあると前頭前皮質が活発に動きやすいことが分かっています。前頭前皮質とは、前頭葉、前頭前野、前頭連合野とも呼ばれ、人のおでこの裏から頭頂部にかけてある大きな部位です。ここは思考力や創造力などの役割を担っています。

新しい出会い、学びなど、チャレンジをされる皆様の脳内ではまず不安が生じるのは脳の働きからみて当然のことなのです。その不安を取り除くには「心理的に安全な状態」をつくり、ぜひチャレンジを楽しんでください。このような脳の仕組みと向き合いながらBrain Wellnessを目指しましょう。




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秦 有樹さん

・株式会社インフィニットマインド 代表取締役
・株式会社Progress 代表取締役CEO
・一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会
事務局長


大学卒業後から現在に至るまで民間の教育機関で講師、フランチャイズ事業、総務、マーケティング、教材開発、海外事業など幅広く職務に従事する。現在は複数の事業や企業を創業し、年齢や国を超えたサービス事業を展開している。


<主著>
「ながら脳トレ30」(幻冬舎)
「副業アイデア20: 1日30分でOK 小さく始めて月3万円稼ぐ」
「脳力道場ワークブック」
「脳力道場大人の教養シリーズ【古文編】」 など




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