食中毒は、細菌やウイルスなどが付着した食べ物を食べることで起こります。
気を付けていても誰でもかかる可能性があるため、予防法と発症時の対処法を知っておきましょう。
Vol.56_食中毒について
●食中毒の原因
食中毒の原因には、カンピロバクターやウェルシュ菌などの細菌、ノロウイルスなどのウイルス、アニサキスなどの寄生虫があります。ほかにも、きのこ・ふぐなどの自然毒や、ヒスタミン・漂白剤などの化学物質によるものがあります。厚生労働省の統計に基づく農林水産省の情報では、冬はウイルス、春秋は自然毒、梅雨から夏は細菌性食中毒が増加します。
今回は湿度や気温の高くなる夏場に多い、細菌性食中毒について、主な原因と予防法を紹介します。
●主な細菌性食中毒
カンピロバクターは、生や加熱不足の鶏肉、鶏・豚レバー、汚染された水などから感染します。ペットに触れた手による二次汚染にも要注意です。発熱、腹痛、下痢、吐き気などを起こし、ギラン・バレー症候群の発症もまれにあります。菌は低温でも生存するため、75℃以上で1分以上を目安に中心まで十分加熱しましょう。調理前後の手洗いや器具の使い分けも重要です。これらは生の牛肉・牛レバーなどが原因の腸管出血性大腸菌O157、卵・鶏肉・スッポンやウナギ等の淡水養殖魚介などが原因のサルモネラ菌の予防にも有効です。
一方、水溶性の下痢や腹痛を起こすウェルシュ菌は、熱に強い「芽胞」を作るため、加熱による死滅が困難です。汚染された肉・魚介類を使ったカレーやシチューなど粘性の高い煮込み料理の大量調理では、酸素の少ない鍋底で増殖しやすく要注意です。調理中はよくかき混ぜて、菌が嫌う空気を送り込み、調理後は室温放置を避けましょう。保存する場合は浅い容器に小分けし、氷や保冷剤の上で混ぜて粗熱を取ってから冷蔵保存します。
●食中毒予防の3原則と対処
食中毒予防は、菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」が基本です。正しい手洗い、適切な保存、十分な加熱を徹底しましょう。
それでも発症した時は、経口補水液などで水分補給、消化にいいもので栄養補給を行いましょう。吐き気が強い時は我慢しすぎず、吐いた後は喉に詰まらないよう横向きに寝ましょう。命にかかわる場合もあるため、自己判断で放置せず、早めの受診が大切です。市販の下痢止めが症状を長引かせる場合もあります。医師・薬剤師の指示に従い、原因に合わせた処方の正しい薬を服用しましょう。
●エコバッグでも食中毒予防
節約にも役立つエコバッグですが、食材の汁・土などの付着で菌が増殖することがあります。定期的に洗濯し、生鮮食品はポリ袋で包みましょう。冷たいものとをほかと分け、保冷剤を活用し、持ち歩く時間の短縮も大切です。
●中食を安全に楽しむ
近年さらに普及した、テイクアウトや出前・デリバリーなどの中食サービス利用時にも、食前の手洗いと早めの完食が重要です。食べ切れる量を購入し、もし保存する場合は冷蔵保管をします。温め直す場合は中心まで十分温めましょう。
















